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当社は2021年から2023年にかけて中期経営計画「D-Summit 2023」として、「Ⅰ.日本・韓国・中国 地域別戦略の実行」「Ⅱ.日本事業の収益改善」「Ⅲ.モノづくりの強化」の各戦略を推し進めてきました。結果として日本・韓国・中国で収益力が高まり、2023年度における当社の経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は2年連続で過去最高益を更新しました。
日本ではブランド価値向上を最優先に取り組んできた結果、プロパー販売が好調に推移したことや返品・値引によるロス率を抑制したことに加え、DTC事業の売上比率が高まった事で収益性が向上しました。様々な施策が着実に身を結び、特にコーポレートブランドである『デサント』において粗利率を高めることができました。様々な取り組みを始めてから2年目で結果が出たことは大きな成果だと考えています。
韓国は不買運動やコロナの影響により一時的に苦戦しましたが、その間も『デサント』を中心にブランド価値の向上に取り組み続けた結果、2023年度は回復基調となりました。日本と同様にアスレチックウェアカテゴリーが伸長しています。なかでも『アンブロ』はMZ世代を中心に売上を伸ばしており、今後も成長を持続させていきます。
中国は、経済が全般的に低調であると言われているなか、プレミアムスポーツブランドとして市場に認知された『デサント』が牽引しました。JVパートナーであるANTA社の力と合わせることで、毎年収益を大きく伸ばすことができています。一方、『ルコックスポルティフ』は伸び悩んでいるため、2023年度からスポーツブランドとしての価値をコアに再設定し、リブランディングに取り組んでいます。
新中期経営計画「D-Summit 2026」につきましては、引き続きブランディングを核に据え、日本・韓国・中国の収益力を高めていく一方で、更なる成長に向けて「新たな2分野」に挑戦していきたいと考えています。成長のキードライバーとなるブランドは、コーポレートブランドである『デサント』です。競争力の源泉であるモノづくり力とブランド力で、多くのお客様へ当社の製品を届けていきたいと考えています。日本のDTC事業拡大においても『デサント』ブランドに集中し、一店舗当たりの売上増・店舗数増により同ブランドのDTC売上高構成比を80%まで高めることを重点目標として掲げています。
スポーツ×健康、スポーツ×情報というキーワードで新規事業にも取り組みます。ウェルネス分野に進出するため、スポーツトレーナーの鴻江寿治氏と共に開発したスポーツ選手のケガ予防・パフォーマンスアップのための商品販売に加え、新ブランド『コウノエ』を立ち上げ、ウェルネス分野へ物販領域を拡大します。更にスポーツを実践するためのあらゆる情報を集めたプラットフォームの開発にも挑戦しており、コトビジネスまで視野を広げた新しいビジネスの可能性を模索しています。今後の中長期軸での発展のために次の3年間で既存事業の磨きと新規事業の2つの分野に投資を行います。
持続的な企業価値向上のために、まず2024年度は3期連続の最高益を達成し、ステークホルダーに報いるエクセレントカンパニーとなることを目指しています。今後も新たな発展に向けて取り組んで参ります。
2024年6月
代表取締役社長 小関 秀一